ひとりひとりが位置と役割をもつ社会

ドラッカーは「ひとりひとりが位置と役割を持つ」社会を目指しました。

1900年頃、大量生産が始まりました。
作業の機械化、自動化によって、工場労働者は仕事を失ってしまいました。

その頃のドイツは慢性的に失業者が多い状態でした。
ドラッカーは失業を個人の経済的な問題ではなく、社会的な問題と捉えていました。

失業者はお金が無く、社会からも家族からも阻害され、追い詰められていきます。
やがて全てに対して無関心になってしまう・・・

そんな時、ナチスが現れます。
ナチスは失業者を党の活動に参加させ、役割を与えました。

自分の居場所を見つけた失業者たちは、その居場所を失わないためにもっと役割を果たそうとします。
居場所を失った人たちが次々と党員になり、ナチスは勢力を拡大していったのです。

ドラッカーは人は自分の居場所や役割が無いと生きていけないと言います。
もし失業していなかったら、人々は正常な判断ができ、ナチス党員になど絶対にならなかっただろうと。

ドラッカーは成果をあげる能力を身に付けよう…と呼びかけます。
私達が位置と役割を失い、社会から阻害されないために必要なことだと考えたからなのです。

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この記事を書いた人

・読書会ファシリテーター
・Webデザイナー
・ビジネスアニメ・クリエイター
・NPO法人ドラッカー学会会員

ドラッカーの本と出会い仕事観が大きく変わる。
「強み」を生かして働くことの大切さに気づき、学びを深める。
ドラッカー読書会の認定ファシリテーターとなり70回以上の読書会を開催。
2024年7月より「星天つながる読書会」を立ち上げ、地域のコミュニティづくりにチャレンジ中。

◆ドラッカーの一番好きな言葉
ほかの人には難しいが、自分には簡単にやれることは何か?

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